一人称“俺”の場所を求めて。
インターネットに初めて触れたのは確か小学4年生あたりだった。
計算ドリルの裏表紙にあったURlを検索した覚えがある。
それから少し経って中学生になった頃、SNSが普及する前の時代に俺は初めてブログを作り、色々なサイトに動画投稿をして遊んでいた。
だけどYouTuberが流行り始める前には止めてしまった。理由は流行りモノが嫌いな少しひねくれた所だろう。
そして代わりにTwitterを始めた。実名で鍵も掛けずにやっていたから、知り合いが増えるにつれ言いたい事が言いづらくなりアカウントを消した。
FacebookやInstagramもやってはいるが、現実の繋がりを考えるとあまり偏った事も言い辛く、目上の人もいる為一人称は“僕”で基本は敬語を使っている。
あまり意味を感じられないフォロー、興味のない他人の活動、嫉妬や虚栄を生み出すいいね、強要される誕生日のお祝い......疲れてしまった。
ブログを書いていた当時もアクセス数やコメントが付く付かないにやきもきしていたけれど、実名の窮屈さは無かった。そして濃かった。
“僕”ではなく“俺”で居られる場所を求めてここへ避難して来た。
あなたにとって俺はどこかの誰か
俺にとってあなたはどこかの誰か